賃貸物件の入居審査とは?支払い能力の重要性や落ちやすい方の特徴を解説

賃貸物件の入居審査とは?支払い能力の重要性や落ちやすい方の特徴を解説

賃貸物件を借りるためには、入居審査に通過しなければなりません。
初めての入居審査では、どのような点をチェックされるのか不安に感じる方も多いでしょう。
そこで今回は、賃貸物件の入居審査について、支払い能力の重要性や入居審査に落ちやすい方の特徴などを解説します。

賃貸物件を借りる際の入居審査とは?

賃貸物件を借りる際の入居審査とは?

賃貸物件を借りる場合、はじめに入居審査をおこないます。
賃貸物件は大家さんの大切な資産かつ収入源であり、誰でも簡単に貸すわけにはいきません。
大家さんの立場になると、トラブルを起こさず信頼できる方に部屋を貸したいと思うでしょう。
入居審査は、入居希望者が物件に住むのに適しているかどうかを判断するためにおこなわれます。
基準は物件ごとに異なり、家賃の支払い能力はもちろん、人柄や雰囲気などもチェックされます。

審査は誰がおこなう?

一般的に入居審査は大家さんや不動産会社がおこないます。
家賃保証会社を利用する場合、入居審査にくわえて保証会社による審査もおこなわれます。
家賃保証会社とは、入居者が家賃を滞納した場合に、大家さんの代わりに家賃を支払う会社です。
保証会社の利用が条件となっている場合、保証会社の審査に通過できなければ物件を借りることはできません。

入居審査の基準とは?

入居審査の基準は、大家さんや不動産会社によって異なります。
家賃の支払い能力を重視する方もいれば、人柄や協調性を重視する大家さんもいます。
その物件に入居できるかどうかは、審査を受けてみないとわかりません。
とはいえ、どのような点がチェックされるのか、ある程度把握しておきたいものです。
賃貸契約では、主に家賃の支払い能力、連帯保証人、滞納歴の有無などがチェックされます。
入居審査にかかる期間は3〜5日程度ですが、書類に不備があると審査が長引く可能性があるため注意が必要です。

賃貸物件の入居審査では支払い能力が重要!

賃貸物件の入居審査では支払い能力が重要!

賃貸物件の入居審査でとくに重要視されるのが、家賃の支払い能力です。
多くの大家さんは、賃貸物件を購入する際にローンを組んでおり、入居者からの家賃を返済に充てています。
また物件の管理を不動産会社に依頼している場合は、毎月依頼料も支払わなければなりません。
入居者が家賃を滞納すると、これらの支払いにも影響が出てしまうため、審査では家賃の支払い能力が重視されます。
安心して審査に挑むためにも、具体的にどのような点がチェックされるのかを確認しておきましょう。

安定した収入の有無

家賃は手取り月収の30%を目安にすると良いとされていますが、審査基準は必ずしもこのとおりではありません。
たとえば、家賃が手取り月収の35%であっても、ボーナスを含めた年収で判断される場合があり、その場合は審査に通過することもあります。
多少家賃とのバランスが偏っていても、全体的な収入状況が良ければ審査に通る可能性は十分にあるでしょう。
また、収入の安定性は現在の収入だけでなく、勤続年数や雇用形態なども考慮されます。
基本的には勤続年数が長いほうが有利ですが、正社員であっても勤続年数が1年未満の場合は審査に落ちる可能性があるため注意が必要です。

職業・勤務先

賃貸物件の入居審査では、勤務先や職業も重要なチェックポイントとなります。
大手企業や公務員(市役所など)に勤めている方は、安定した収入が期待できるため、審査に通過しやすいです。
一方、フリーターや派遣社員のような雇用形態が不安定な場合、収入面での不安が指摘され、審査に通りにくい傾向があります。
ただし、収入が安定している場合や、他の条件が整っていれば、審査に通ることもありますので、一概にはいえません。

連帯保証人

入居審査では、連帯保証人の支払い能力も重要なチェックポイントです。
入居希望者が定職についている場合でも、将来的に予期せぬ事態で家賃を支払えなくなる可能性があるため、連帯保証人がしっかりと支払い能力を持っていることが求められます。
最も望ましいのは、入居希望者と親しい関係にある両親や親族で、安定した収入がある方が保証人となることです。
もし保証人を頼めない場合は、家賃債務保証会社を利用する方法や、保証人不要の物件を選ぶ選択肢もあります。どちらも、入居審査をスムーズに通過するための手段です。

賃貸物件で入居審査に落ちる方の特徴とは?

賃貸物件で入居審査に落ちる方の特徴とは?

どうしても入居したい物件が見つかった時、「無事に審査にとおるだろうか」と不安になる方もいらっしゃるでしょう。
入居審査に落ちてしまう方の特徴として、主に以下の3つが挙げられます。

家賃の支払い能力が低い

安定した収入がなかったり収入が低すぎたりすると、滞納リスクが高まるため、審査に落ちる可能性があります。
また、入居審査では、過去から現在にかけての家賃やクレジットカード、ローンなどの支払い記録も確認されます。
過去に家賃やローンの支払いを滞納したことがある場合は、注意が必要です。
支払い遅延の情報は信用情報機関に登録され、登録された情報は5年から10年程度残ります。
不注意による遅延であれば、通常5年程度で情報は消えますが、長期間家賃を滞納したり裁判に発展したりした場合、情報が消えるまでに10年程度かかることもあります。
もし不安な点があれば、専門機関からご自身の信用情報を取得し、滞納履歴がないかを確認することがおすすめです。
信用情報機関のウェブサイトで開示請求を申し込み、手数料を支払うことで、開示報告書をダウンロードできます。
手数料は送付方法や信用情報機関によって異なりますが、1,000円程度を目安にしておくと良いでしょう。

借金がある

借金があるからといって必ずしも賃貸審査に落ちるわけではありませんが、審査に通りにくくなる可能性があります。
先述したように、入居審査ではクレジットカードや借金の有無、過去の支払い履歴も確認されます。
過去に支払い遅延があり、信用情報機関に事故情報が登録されている場合、入居審査に影響を与える可能性が高いです。
とくに、保証会社がクレジット関連の企業である場合、このような履歴に敏感な傾向があるため、審査に落ちる可能性があります。

印象が良くない

申し込み時の態度や人柄も、入居審査において重要な要素です。
威圧的な態度や横暴な話し方をする方は、将来的にトラブルを起こす恐れがあるとみなされ、審査が厳しくなる傾向があります。
また、TPOに合わないだらしない服装をしている方も、第一印象が悪くなり、入居審査に影響を与えることがあります。
不動産会社に申し込みをする際や大家さんと接する時は、清潔感のある落ち着いた服装を心がけましょう。

その他の要素

職業や収入に問題がない場合でも、その他の要素で入居審査に落ちてしまうことがあります。
よくあるケースとして挙げられるのが、未婚のカップルや友人同士の共同入居です。
カップルや友人同士で家賃を分担している場合、関係が終わって一方が出て行った際に、残った方が家賃を全額負担できなくなるリスクがあるためです。
恋人や友人と借りる場合、少なくとも1LDKまたは2DK以上の物件になることが多いため、一人で家賃を支払うことはハードルが高いと言えます。
また、騒音などのトラブルが起きやすいことも懸念点の一つであり、住環境の調和を保つためにカップルの入居を断る大家さんもいます。
すべての物件がカップルや友人同士を断っているわけではないので、審査に通らなかった場合は気持ちを切り替えて次の物件を探しましょう。

まとめ

賃貸物件の入居審査は、大家さんや不動産会社が安心して物件を貸せる方なのかを判断するためにあります。
入居審査で主にチェックされるのは、家賃の支払い能力や職業・勤務先、連帯保証人、滞納歴の有無などです。
また人柄や態度なども審査に影響を与えるので、申し込み時にはだらしない服装は避け、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。